日々灼熱の炎を目の前に、汗を拭いながら作品を製作する硝子作家の皆様。

熟練の技術が求められる製作には、長年の修行と経験が不可欠です。

作家の思いや熱意が込められた作品は、
独創的な芸術デザインと圧倒的な技術で多くの人を魅了します。


今回の「伝えたい想い 作家作品特集」では、
北一硝子で出会える、世界の、そして、小樽の!
素晴らしい作家皆様と作品を少しだけご紹介いたします。


今回の「伝えたい想い 作家作品特集」では、
市立小樽美術館で2024年9月16日(月祝)まで開催中の
【現代日本のガラスアート展】に刺激を受けて!

北一硝子で出会える、世界の、そして、小樽の!
素晴らしい作家皆様と作品を少しだけご紹介いたします。



現在、北一ヴェネツィア美術館で開催しております、
ヴェネツィアガラスの水族館
     ー色とりどりに輝く海の世界ー
】でも、
マエストロ御三方のたくさんの作品を実際にご覧いただけます。
ぜひお運びくださいませ。
会期◆2024年6月4日(火)〜9月2日(月)

イタリアの硝子作家

ユーモアあふれる愉快な作品を作り出す 
マッシモ・ルナルドン(1964~) 

1964年、イタリア ヴェネツィア近くのマロスティカという村に生まれたマッシモ・ルナルドン

吹きガラスで製作されるカラフルで愉快なデザインの作品からは、暖かく素朴でユーモアに満ちた彼の気質を感じます。

イタリアだけでなく、世界中にファンの多い「マッシモ・ルナルドン」。

〈眺めているだけで笑顔になり、元気が出る〉そんな楽しい作品の数々は、日本では【北一ヴェネツィア美術館 ミュージアムショップ】でしか見ることが出来ません。

≪ GALLERY ≫

自然界の小さな生き物をガラスで表現する 
ヴィットリオ・コスタンティーニ(1944~)

レース編み工芸で有名なヴェネツィアのブラーノ島出身のヴィットリオ・コスタンティー二

幼少期から父親と一緒に漁に行く機会が多く、そこで出会った小さな生き物たちに強く関心を持つようになります。

ガラスの棒をガスバーナーで熱しながら形作る「ランプワーク技法」によって生み出された魚や昆虫、鳥など自然界の小さな生き物は、まるで生きているかのようにリアル。

全てガラスで作られたとは思えない”神業”をぜひご覧ください。

≪ GALLERY ≫

※常設展示していない作品もございます。
※一部の作品は【一階 ミュージアムショップ】で
ご購入いただけます。

生き生きとした海の世界を硝子で表現する作家 
アルフレード・バルビーニ(1912~2007)

ヴェネツィアのムラノ島で200年以上続くガラス職人の家に生まれたアルフレード・バルビーニ

修行を積んだ後、22歳でマエストロ(ガラス職人最高の称号)の地位につき、その後も色々な工房に参画し、独創的な作品を次々と生み出してきました。

海の生き物の世界を生き生きと表現したガラスの水槽シリーズを始め、洗練されたデザインの花器など、作品の種類は多岐に渡ります。

若い頃からラグーナで釣りをしていたバルビーニは、海の生き物の外見の特徴だけでなく、動きや表情に至るまでこと細かに研究しており、その観察力の鋭さから、それらの生き物をガラスで表現する際により自然の環境に近い状態で表現するというアイディアが浮かんだといいます。

≪ GALLERY ≫

『命』が備えている美しさをガラスで表現 
ピノ・シニョレット(1944~2017)

ヴェネツィア生まれのピノ・シニョレットは、「自然とはそれ自体が芸術である」と考え、自然に惹きつけられ様々な生物・事物の作品を作り続けてきました。

幼い頃よりガラス工芸に親しみ、14歳でガラス界の巨匠アルフレード・バルビーニの工房に弟子入りしたピノは、自分の時間のほぼ全てをガラス制作の技術習得に費やし、弱冠17歳にしてガラス職人最高の称号<マエストロ>の地位を得ました。

ガラスで等身大の人物や馬を制作するなど大型造形を最も得意とし、ピノが制作した『世界一大きなガラスの馬』はギネスブックにも登録されています。

とりわけ『命』が備えている美しさにこだわり、独自の解釈とイマジネーションを加え、作品へと昇華させています。

≪ GALLERY ≫

※常設展示していない作品もございます。
※一部の作品は【一階 ミュージアムショップ】で
ご購入いただけます。

“レースガラスの第一人者” 
ジュリアーノ・バラリン(1942~)

16世紀にヴェネツィアで最盛期をむかえた“レースガラス”。乳白色の色ガラスで表現したレースの細やかな模様と美しさを生み出す技法は、優れた腕を持つガラス職人のみが代々受け継いできました。

古典的な作風から現代的なアレンジまで幅広く作品を制作し続けてきたジュリアーノ・バラリンは、 “レースガラスの第一人者”として技術を究極まで高めたガラス職人として評価され、2014年の『Glass in Venice』賞を受賞されました。

バラリン氏は惜しまれながらも2020年に工房を閉鎖し、ガラス制作からは一線を退いてしまったため、本場ヴェネツィアでも作品を一堂に見ることのできる場所は少なくなっています。

≪ GALLERY ≫

アメリカのデザイナー

ヴェネツィアガラスに魅せられたジュエリーデザイナー 
レスリー・アン・ゲニンジャー 

NY・ヨーロッパを中心に活躍中のジュエリーデザイナー、レスリー・アン・ゲニンジャー

彼女はヨーロッパを旅した際にヴェネツィアの才能あるアーティストやムラーノガラスの巨匠たちと出会いました。

ヴェネツィアガラスに魅せられた彼女が、その伝統工芸をベースにビーズ一つ一つからデザインしたジュエリーには、彼女独特の感性が生きています。

彼女が提案するものは「ジュエリーのトータルコーディネート」。洋服に合わせて、また、お好みの色や形で組み合わせのバリエーションが広がります。

あなたの個性で、あなただけのお洒落をお楽しみ下さい。

≪ GALLERY ≫

日本の硝子作家 

「愛と幸せを運びますように」と願いを込めた手作り硝子 
木村幸愛 (1978〜) 《幸愛硝子

幸愛硝子は、女性硝子作家の木村幸愛(きむらゆきえ)さんが、ご夫婦で2009年に小樽に設立した、吹きガラス工房ブランドです。

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木村幸愛

1978年大阪府生まれ。

17歳で初めて溶けたガラスに触れる。 えも言われぬガラスの魅力に惹かれ、高校卒業後、小樽で修行の身となる。

作家や独立を目指すものの、厳しい職人の環境についていけず挫折し、2年で小樽を離れる。叩き込まれた宙吹きガラス制作の基礎体力を糧とし、地元大阪の教育施設でのガラス制作教室インストラクターや横浜の個人工房で経験を重ねる。

2009年、夫の故郷である小樽へともに戻り、自身の工房をオープンするため北海道最古の窯元であった元「小樽窯白勢陶園」を再活用。7ヶ月の修繕、改装期間を経て、2010年9月に「幸愛硝子」をオープン。その後2016年冬に小樽の海を一望する高台へ移転。「アトリエ全体も作品」との想いで、2035年の完成を目指し日々創作を進める。

ペンダントやピアスをはじめとしたガラスアクセサリー、グラスやカラフェ、カップなどのグラスウェア、アロマポットやオブジェなど色鮮やかなオリジナル作品を世に送り出す。日夜1,200度で溶けた灼熱の真っ赤なガラスと格闘している。

≪ GALLERY ≫