あなたにとって「忘れられない思い出のもの」はありますか?

大切な人からの贈り物。小さい頃からずっと愛用しているもの。
大事な場面で思い出して、自分に力を与えてくれるもの。
今はもう手元には無いけれど、ふとした時に思い出すもの。

時には記憶を思い出す鍵となり、時にはお守りにもなる、そんな品は誰にでもあるのではないでしょうか。

北一硝子の店舗でお買い物をしてくださった時や、アンケート葉書などで、お客様から商品にまつわる思い出を教えて頂くことがございます。
お客様の心に北一硝子の品が残り続けていることは大変嬉しく、その品にまつわるエピソードには胸が熱くなります。

今回は、これまでお客様に頂いたお声を少しだけご紹介させていただきます。



《灯油ランプ》

芯やホヤを取り換えて何十年も使い続けてくださっているというお声も多い灯油ランプ。

暮らしに寄り添い、手元を優しく照らすランプの灯りのように、心温まるエピソードを寄せてくださいます。

『洋燈の素描』

『洋燈の素描(らんぷのそびょう)』という小冊子をご存知でしょうか。

「硝子・灯・らんぷ・あかり」等をテーマとして皆様にご投稿頂いたエッセイや小説、詩を掲載した、北一硝子発行の投稿冊子です。お客様との触れ合いの場として、昭和55年の創刊から30年に渡り、年一回発行しておりました。

道内に限らず全国から投稿が寄せられ、手作り硝子やランプのような温もりを感じる、素直な感性で書かれた作品が毎号並びました。

* * *

小樽の四季

小樽駅のプラットホームに西洋のランプ
足取り重く サラリーマンが背中を丸めて急ぐ家路
「お帰りなさい」と温かく灯りがともります
駅から下り坂 ゆるやかな道の向こうに海が見える
受け継がれたレンガと古い木造店が日本の暮らしをそのまま残し
幼かった私の故郷に重なります

運何の散歩道 昼と夜の雰囲気が幻想的に光り
レンガ造りの建物が鏡のように映ります
小さな魚がポチャンと輪を作りました
ひっそりと静かな池 吸い込まれそうな気迫を感じ
うしお祭が街を賑やかに花火で締めくくる

秋は紅葉が彩り 風に吹き飛ばされ
道々に落ち葉となり 冬仕度へと急ぐ街に変わります
雪灯りの道 ロウソクが人々を温かく迎えて
ハート型の中に恋人同士が二人並んで写るシャッターの音
雪灯りは恋人同士のキューピット役を果たして
アルバムの一ページに小樽の思い出を届けます

(M・M様 平成22年発行 第30号より)

《醤油差し》

ロングセラー商品で、今は色や形のラインナップもたくさん増えた、北一硝子の”液だれしない”お醤油差し。

元々はお土産で頂いたものを、今でも大切に使ってくださっているというお声を多く頂きます。

『北一硝子の始まり』

北一硝子が現在の社名に変更した後の昭和53年(1978年)、小樽市花園に北一硝子本店がオープンしました。

ドイツスタイルの建物が特徴で、「小樽の歴史の中で培われてきた暮らし」を胸の奥のキャンバスに描いていただけるような商品やコーディネートを目指しました。

二階には《珈琲舎 洋燈(らんぷ)》があり、レコードで流すクラシック音楽をBGMに、毎日のようにランチを食べに来てくださる方や毎年来てくださる方など、たくさんの出会いがありました。

その後、堺町通りにコンセプトの異なる各店舗がオープンし、お客様と触れ合える場所も増えて参りました。

《グラス・器》

毎日の暮らしを彩るグラスや器。

食器棚の常連となり、二世代、三世代と受け継いでくださっているという嬉しいお話も伺いました。

『お客様の温かいお声に支えられて』

北一硝子が創業してから一世紀以上。
今日まで、全国から本当にたくさんのお客様がお越しくださり、そのご縁が広がることで新たな出会いの機会を頂きました。

お客様から頂いた御礼や励ましのお言葉、「北一硝子との思い出」のエピソードは、私たちの大きな支えとなっております。

これからも北一硝子は、お客様のお声を大切に、小樽の歴史と文化に寄り添った硝子器をお届けして参ります。

《アクセサリー》

特別な思い入れを持って身に着けることも多いアクセサリー。

お客様からは、デートや新婚旅行のときに買ってもらったという素敵な思い出も。